2017-01-01から1年間の記事一覧

例えば幸せのうちに終える夜鏡の前に映る僕に明日が最後の日ではないと誰が言えるだろう朝が来ない夢を見たとても鮮明な夢とともにぼんやりと今日が始まった溺れて死んだ少年は昨日の今頃そんなことなど思いも知らず夢の中にいたに違いない人は死ぬいつか死…

真っ赤なトマトの実がなる頃にはどうやら季節というものが必要らしいまだまだ凍てつく寒さが残る2月の終わりたった一粒の種にまで全ての話は遡る可憐に芽を出す2つの若葉寒さに耐えて、夏のその日を思い出すのか生まれ落ちた瞬間が結局一番の境界線誰に言わ…

あの日の僕今日の僕明日の僕に昨日の僕生まれた日に死を迎える日生まれる前に死んだあとずっと前にずっとあとしばらくぶりにいつのまにかご機嫌な日に不機嫌な日道に迷った日道を見つけた日陰に陽に太陽に月におはようにおやすみに寂しい日に嬉しい日はじめ…

午後3時一本の電話あの日を境に僕の世界は僕ではなくなって僕の世界は3時で止まったあの日のままの今日を生きるあの人の右手いつも寂しそうなあの人の右手ふと気がついたいつの間にか似てきたあなたの右手に似てきたこのままいけば同じように猫背になって同…

自分で選んだはずの道だった小学校4年生の頃勇気を出してはじめて母親に願った。何故そう思ったかは今となってはわからない。ただ、きっとはじめでのダダではないお願いだった。はじめて自分の意思でやりたいことを、やりたいと言った。あれは春だったのだろ…

秋風が冬風に変わる頃風の音色は音色とは呼べず汽笛のような音をして僕の頬をかすめるくせに、ちっとも指で触れなかった半ズボンのポケットに夢のような未来があったいつだって指で触れる事が出来た僕だけの未来だだけどいつの頃か僕の頬をかすめて消えて知…

くちぶえが自由の顔で、空を切る明日があると、知りもせずに、ただ今という時を着てただ今という時間が全てだと言わんばかりに

鍵を外した瞬間のたてがみしがみついた頃扉が開いた瞬間の未来を賭ける旅に出る全てを失うリスクを背負って白いテープの先端を切れ命をかけた男には命をかけ瞳が宿る命をかけた一瞬が心を放つ鍵を打つ立てなくなったたてがみがもしも次の未来なら短い昨日に…

初夏の頃初めての一人旅いつから大人になったかわからないけれど、あのバスに揺られた若葉のころなにかを得ることは何かを失うことなんだとは思いもせず自分の心の宇宙のように全てが無限だと思っていたあの夏の夜居心地の悪いベッドは大人になるために必要…

宇宙のどこかはるかどっか悲しい朝に切ない夕日どうしようもない夜にそれでも昇る太陽地球でないどっかはるか何光年先のどっかもしもあなたがいて私がいたら遠く未来や昨日の過去にぐるりと回ってお帰りなさいと言えるだろうか全ては繋がって全てはくりかえ…

明日と今日の間の中で道に迷った夜を過ごすならコップに入れた、水を思い明日を待とう誰も、コップが割れるなんて思わないだけれど、不意に割れるコップもある。明日を迎えて、朝日があればコップが割れなかったことに感謝するように、朝よありがとうと思え…