2017-11-22 ■ 秋風が冬風に変わる頃風の音色は音色とは呼べず汽笛のような音をして僕の頬をかすめるくせに、ちっとも指で触れなかった半ズボンのポケットに夢のような未来があったいつだって指で触れる事が出来た僕だけの未来だだけどいつの頃か僕の頬をかすめて消えて知らないうちにさようならとどこかへ行った今僕は汽笛のような風に触れられている気がしているだけどもそれはきっとあの日の未来のようにポケットに入れることは出来ない不確かででもきっと確かな日常なんだろうあの日の汽笛に感じたものは確かな寂しさと微かな希望ポケットにあったそれのような微かな寂しさと確かな希望